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任天堂スイッチの非該当証明


 任天堂スイッチの非該当証明は作れるか


2018年6月26日(火)  (Update: 2019/8/30, 2019/9/20)
 FEDEXやTNT、DHLで任天堂スイッチを輸出しようとすると、「非該当証明がなければ輸出しません。」また、「任天堂の作成した非該当証明しか受け取れません」といい、「任天堂は非該当証明の発行は行っていません」という堂々巡りになります。

非該当証明というものは、海外で使用しても構わないとお墨付きを与えるものでもなく、版権、著作権の有効性を判断するものでもなく、商圏の問題に立ち入るものでもありません。

非該当証明は国防上輸出することが問題となる軍事貨物・技術であるか、または軍事に転用される民生品であるかといった純粋に戦略物質であるかどうかを判定するものであって、他の意味は全く持ちません。

非該当証明を出さないことにより、商圏を守りたいというのは自由貿易の範囲で有り、非該当証明の目的とは関係ありません。
もし、輸出者が任天堂スイッチのコピー商品を開発し、輸出するということであれば、輸出令別表第2に該当し、輸出はできませんが、正規品を購入して転売すること自体は、自由貿易の並行輸出入に当たり法令上何ら問題ありません。メーカーの正規代理店がメーカーと一般取引契約でテリトリーや販売方法が規定されていれば、それに従うことになりますので、メーカーの正規代理店は転売の規制を受けることがあります。一般的には正規品はメーカーから直接取引となり、並行販売は小売店頭から仕入れるので、価格差が出るため並行輸出入して販売したところで誰も買ってくれないということがあり、広く行われることはありません。


■ 行政書士の作成する非該当証明の有効性
東京税関に確認したところ、中身をきちんと判定していれば、任天堂の作成した非該当証明に関わらず、行政書士の作成した非該当証明でも有効とおっしゃっていただきました。当方では、任天堂スイッチの中身を完全に把握して作成しているので、判定には自信があります。



■ 何を調べるか
任天堂スイッチの場合、家庭用ゲーム機ではありますが、判定項目としては、CPU能力、通信機能(無線2種、IR、USB)、二次電池(本体及び各Joy-Con Wh/Kg)、ジャイロ、加速度、光検出器、暗号装置、暗号機能などについて最低調べなければ判定はできません。

単にゲーム機で非該当とすると、きちんと判定していないということになります。使用されている半導体などすべてについて機能、性能を熟知していなければ正確には判定できません。




■ 非該当なら輸出できるか
外為法に該当する商品は、経済産業省に輸出許可を取らなければなりません。該当製品を輸出許可を取らないで輸出した場合は、無許可輸出で外貨法違反の罪で逮捕、罰金の刑に処せられます。

ところが、外貨法の適用商品でなければ、輸出許可は不要です。この場合は、税関に対して輸出許可証がないのは非該当であるからであるということで非該当証明書を提出することで、輸出ができることになります。

但し、非該当品をそのまま輸出できるのは、仕向け国がホワイト国(米国、EU諸国、韓国など)だけであり、ホワイト国以外の国に輸出するためには、キャッチオール規制をクリアしなければなりません。

アジア諸国でホワイト国は韓国のみであり、日本と貿易がさかんな中国、台湾であってもホワイト国ではないので、キャッチオールの規制を受けます。

キャッチオール規制とは何かというと、非該当の民生品であっても軍用に転用できるか、輸出先が軍用に使用するかどうかを予め調査しなければなりませんし、軍用でないと言い張っても、仕向け先が、軍の施設や警察などではないかということをチェックしなければなりません。

ゲーム機の加速度センサーやジャイロを利用して北朝鮮がミサイルに組み込んむという可能性を全てつぶさずに中国などの第三国に販売し、その商品が輸出国を経由して北朝鮮に渡ることになれば、輸出者は処罰を受けます。

とりあえず輸出する相手だけが判明しているのというのではなく、それを使用する者、最終需要者と用途の情報も得てから輸出するようにしてください。

軍の施設でリクリエーションのために使用するので500台購入するというのは、軍用とみなされます。

需要者要件と用途要件のどちらかが該当すれば、経産省に輸出許可申請をしてください。

当方の発行する非該当証明にはキャッチオール規制のチェックリストを付けていますので、輸出する前にチェックリストで最終需要者(仕向け先)が貿易管理令に違反する相手ではないか、用途が軍事転用ではないかということを確認してください。

キャッチオール規制に抵触する場合は輸出できないのではなく、経済産業省に輸出許可申請をしてください。分からなければ、輸出許可申請の作成代行を行います。


■ 海外では使用できるのか
一方、任天堂スイッチに使用されている各種技術は日本専用の技術であり、国防上の問題がないとしても、海外で使用することは相手国の法令次第となります。港まで運んで、陸揚げできないということにならないように、向先国(陸揚港)の要件は良く調べてください。
また、共産主義国の場合、海外にあるサーバーとの交信ができない(Facebook、Twitter, Googleなどに制限がかかる)こともあるので、商品が入手できても使いたいソフトで十分な通信速度で遊べないことも覚悟する必要があります。
修理も現地では引き受けてくれないので、修理ルートを確保するか、修理できないとの注意を予め伝えていないと問題になるかもしれません。
非該当証明はあくまでも日本から持ち出せるかどうかの判断であって、相手国の事情は輸出者がよく吟味してください。


■ 輸出を引き受けてくれる運送会社を知りたい
FEDEX、TNT、DHLが引き受けてくれないとなると、どうやって輸出すれば良いのかとお悩みの方もおられると思います。
非該当証明の作成をご依頼頂いた方には、当方で運送会社をご紹介できます。


■ 非該当証明書を作ってほしい
任天堂スイッチの非該当証明は1部25,000円(消費税別)で作成します。下記までメールでご用命頂き、返信のメールに記載されている口座にお支払いください。
受注後PDFにてお送りいたします。電子署名してありますので、印刷してご使用ください。


■ 非該当証明書作成に必要な情報は
輸出するNintendo Switchのモデル番号、INVOICE、用途、最終需要者となります。

2019年8月30日に電池長持ちバージョンの分解および試験をし、非該当証明に対応しました。
2019年9月20日に任天堂スイッチライトの非該当証明に対応しました。


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