大体、すぐに壊れる電気製品は珍しく、数年してから火事になるのが通例です。3年で捨ててしまっては、適正に対応したことが証明できません。
なぜ、この製品が適合したのか。問題を起こした製品が技術基準適合検査を行ったものと同一の性能か、証拠がなくなれば、対抗できません。
また、出荷検査時の自主検査は、技術基準適合に合っているかどうかを検査するものなので、基準を破棄しておいて、自主検査が適合していると主張するのは無理があります。
保管しておきたい書類としては下記の通りです。
1.適合証明書(法9条検査) 2.製品仕様書 2−1 データシート 2−2 寸法図 2−3 回路図 2−4 パターン図 2−5 部品表(BOMリスト) 2−6 テストレポート(法8条第1項検査) 3.経産省への届出書類 3−1 届出済み受領書 3−2 電気用品の区分 3−3 電安法マーク 4.法8条第2項検査 4−1 製造工程において行う検査記録 4−2 完成品全品検査手順書 4−3 完成品全品検査記録 4−4 試料について行う(抜き取り)検査記録 |
また、輸入業者は輸入したものをすべて販売したいでしょうが、問題が起こった時に、経済産業省職員が立ち入り検査をする場合に、全部売ってしまって、1台も残っていませんというのでは困ります。
輸入の都度数台のサンプルを保存しておくことが肝要です。サンプルの保存場所も適正な管理が必要です。湿度の高い場所に保存しておいて、立ち入り検査時には錆びてしまっていたり、壊れていたりしたのでは、安全性に問題がある製品(粗悪品)の認定をされ、市場回収命令が出るのも仕方ありません。
第46条の2において、電気用品の提出を求めることができると規定されています。提出できない場合には第58条第7号により30万円以下の罰金に科せられます。余分に輸入すると採算が合わないというような製品は輸入しない方が良いです。
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