適合しそうにないと思った場合は、設計から見直すなどの改良が必要です。技術基準に適合すると確信すれば、適合性試験をすることになります。適合性試験は勝手に行うものではなく、経済産業省に認められた検査機関だけが行うことができます。この検査機関は海外にもありますので、工場が海外の場合は海外検査機関を使うのが早道です。
どの状態で検査機関に申し込めばよいのか、申し込めば適合検査に通るのか落ちるのかの判断ができない方もいらっしゃいますが、その状態で検査機関に持ち込んでも、宿題をもらってくるだけで先に進みません。何度も検査機関とメーカーの間でキャッチボールをして数か月が過ぎ去ってしまいます。
当事務所では、検査機関ではありませんので、検査自体をお受けすることはできませんが、検査に必要な書類および製品自体のチェックをし、申請に不十分な状態で検査申し込みをしたり、検査機関で門前払いになったりしないように万全の体制を事前に取っておくような指導をいたします。
検査機関には全て理解し、準備万端の状態になってから検査の依頼に行くようにしてください。検査機関は公平中立を求められているので、依頼者に助言およびコンサルタントサービスをすることは、法律で禁止されています。依頼されたことを忠実に履行し、結果を立証することが義務とされています。検査の結果落ちれば不合格であり、どうすれば合格になるかとかのアドバイスはできません。これは、中立公正な第三者性を確保する必要があるためです。根拠法としては電気用品安全法第31条第1項第1号「国際化機構及び国際電気標準会議が定めた製品の認証を行う機関に関する基準に適合するものであること」であり、日本の基準ではJIS Q 17065:2012「適合性評価―製品,プロセス及びサービスの認証を行う機関に対する要求事項」に規定されています。
JIS Q 17065:2012「適合性評価―製品,プロセス及びサービスの認証を行う機関に対する要求事項」 4.2.6認証機関,並びに認証機関が属する同じ法人及び認証機関の組織統制の下にある法人のいかなる部門も,次の事項を行ってはならない。 a)認証された製品の設計,製造,据付け,流通又は保守 b)認証されたプロセスの設計,実施,運用又は維持 c)認証されたサービスの設計,実施,提供又は維持 d)依頼者へのコンサルティングの申出又は提供 |
届出事業者の輸入電気用品がPSEで定める特定電気用品である場合には、販売する時までに、「適合性検査」を受け、証明書の交付を受け、証明書を保存しなければなりません。適合性検査が通るかどうかもわからないうちに、販売計画を立ててしまうと取り返しのつかないことになります。市場からの回収命令が出されることになります。メーカーとの契約は適合性検査が通ることを条件にされた方が良いでしょう。
コンサルタントが必要であれば、私どもにご連絡ください。
検査を受けなければ、第8条および第9条の規定を守らなかったことにより、第12条2号の違反となります。第12条違反者は第57条2号に該当し、1年以下の懲役または100万円以下の罰金に科せられます。そして、第57条2号違反者は、違反した者自身のみならず、法人に対しても第59条により1億円以下の罰金が科せられます。
検査は受けたが検査合格の証明書の交付を受けず、又は証明書を保存しなかった者は、三十万円以下の罰金に処せられます。
適合しないものを輸入した場合、法第57条6号により、1年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金、または併科されます。法人に対しては1億円以下の罰金(59条)が科せられます。
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